令和5年3月1日、温かな春の訪れを感じるこの佳き日に『第75回卒業証書授与式』が3年ぶりに三国丘高等学校体育館にて執り行われました。コロナ禍で始まった高校生活でしたが、最後の行事となる『卒業式』をこの学舎で迎えられた事は、75期生にとって感慨深い思い出となったことでしょう。マスクなしで入場してきた卒業生は、とても晴れやかな表情でした。
開式の辞に続き、国歌と校歌を生徒と先生で斉唱。そして卒業証書授与。クラス担任の先生が、生徒の名前を1人1人の思い出を噛み締めながら、時には涙を堪えて呼んでいました。その先生の思いに応えるべく「ハイ！」と大きな声で起立していく卒業生。体育館の後ろの保護者席までしっかりと届いていました。
校長先生式辞の最後のお言葉です。
よく聴いて忘れないようにしてください。三国丘高校はみなさんが帰るべき「ふるさと」です。しんどい時、やりきれない時、褒めてほしい時、叱ってほしい時・・・いつでも帰ってきて良い場所です。だから、みなさんに送る最後の言葉はこれしかありません。７５期生に幸多からんことを心から願って、「いってらっしゃい」、また会う日まで元気で！
在校生の送辞の言葉です。
みんなで一致団結し、一つのものを作り上げる素晴らしさを教えてくださいました。これからの人生は時には困難や挫折があるかもしれませんが、三国丘で過ごした仲間や思い出すべてが先輩方の支えとなるはずです。いつもやさしくご指導してくださった先輩方へ感謝いたします。今後のご健康と活躍をお祈りいたします。
4人の卒業生代表が答辞を読みました
コロナ禍真っ只中での入学だった為、入学式が行われずいきなり2か月間の休校になり、今まで当たり前と思っていた生活が当たり前でないことに気づかされました。半袖で入学記念の学級写真を撮ったのは75期生が初めてではないでしょうか？そんな不安な生活にもすぐに慣れ、居心地のよさを感じるまでになりました。一人一人が輝く個性を持ちながら他者との違いを受け入れ、互いを尊重できる仲間がいたからだと思います。
全力投球。２年生はこのひと言に尽きます。これほどまでにいろいろな人と関われた時間はありませんでした。部活動・三丘活動など、一人一人がそれぞれのフィールドで奮闘しました。3年生の一大イベント「体育祭」では、団はクラスを超え、応援は学年を超えた一体感がありました。三国丘高校全体が同じ方向を向き、燃え上がりました。体育祭が終わった時のみんなの目は、受験という次のステージに！残響がこだまするグラウンドで見上げた青空のにおいを忘れません。
在校生に伝えたいことは、失敗を恐れず、何にでも挑戦して欲しいです。決して一人ではありません。一緒に進んでくれる先生、家族、何より友達がいます。言葉では言い尽くせない瞬間があります。一瞬一瞬に向き合って下さい。そのすべてが宝物となるはずです。
先生方、3年間ありがとうございました。友達のように気さくに、愛情をもって厳しく指導してくださいました。いつでも付き添ってくださいました。導くだけでなく、時には肩を組んで一緒に前へ進んでくださいました。すべての先生が私たちを正面から受け止め、真摯に向き合ってくれた唯一無二の存在です。
普段は照れくさくて言えないけれど、家族へ感謝の思いを伝えます。毎日美味しいお弁当を作ってくれてありがとう。勉強がうまくいかないとき、気晴らしに付き合ってくれました。時には素直になれなくて、意地をはり衝突したこともあったけれど、言いたいことがあっても、ぐっと堪えていてくれたこと、わかっていました。いつでも一番に考えてくれ、応援してくれた家族の支えがあったからこそ、壁にぶつかっても乗り越えられました。
4人の卒業生の答辞は全ては掲載できませんが、とても心に響く内容でした。
313人の生徒の声となっているように聞こえました。
『三国丘高校を選ばなかったら、出会えなかった仲間。友達の笑顔が日常を彩ってくれました。つまづいても駆け抜けることができました。この奇跡をかみしめ、ここを飛び立とう。輝かしい未来に羽ばたいたその先で、きっとまた出会えるはずです。そして、これからも三国丘高校がすばらしい歴史を刻んでいくことを祈ります。』と、母校の発展を祈念して締めくくられました。
卒業生による歌斉唱は、
レミオロメンの「3月9日」
『新たな世界の入り口に立ち気づいたことは、一人じゃないってこと』歌詞の通り三国丘高校で出会った仲間を思い歌う75期生の合唱の調べは会場中あたたかな感動の涙を誘いました。
中庭を抜けて下足室に入る入り口の真正面に、大きなメッセージボードが飾られていました。
近くに寄るとそれは、メッセージカードでできていて、生徒会執行部が1，2年生に呼び掛けて先輩たちへの感謝や激励を書いたものでした。
高校生活の始まりからコロナ禍という混乱に巻き込まれ、それでも仲間と共に困難を力に変えて乗り越え、たゆまぬ努力を積み重ね、次の新たなステージへと羽ばたいていく313名の75期の卒業生の皆さん。
皆さんのこれからが輝かしい未来へと続きますように。心よりお祝いいたします。
最後になりましたが、コロナ禍で始まった75期生をこの卒業式を迎えるまで全力で支えて下さった先生方に心より感謝申し上げます。
